Business Strategy
あらゆる企業にエンゲージメントイノベーションを。
アウルのノウハウをパッケージ化し、誰でもPRできる世界をつくりたい。
瀬戸大輔
Daisuke Seto
代表取締役 兼 COO
インタビュー/事業戦略
1.自己紹介をお願いします。
Webマーケティングを3年経験したタイミングでアウルを共同創業
瀬戸:COOとして、プロフィット部門(営業部門)、およびノンプロフィット主要部門(人事、経理など)を管轄しています。
今までのキャリアを教えてください。
瀬戸:新卒で株式会社オプトへ入社し、営業として企業のWebマ―ケティングをご支援させていただきました。営業部の副部長を経て、入社3年目にオプトを退社し、2006年1月、CEOの北村と二人でアウルを創業しました。
2.現在統括している事業について教えてください。
ときに泥臭く、クライアントの理想を実現する
アウルの事業はどのような考えに基づいて展開されているのでしょう?
瀬戸:アウルは、「エンゲージメント イノベーションを起こす」という考え方を事業の中心に据えています。エンゲージメントとは、ものと人との「愛ある関係性」のこと。企業がどのような情報をどのように発信すれば、ユーザーから「この商品好きだな!」と思ってもらうことができるか。また、その後も、「やっぱりこの商品好きだな」「この会社の考え方好きだな。応援したい!」と思ってもらうことができるか。こうした好意的でずっと応援してもらえるような関係性を、エンゲージメント(愛ある関係性)と呼んでいます。
顧客や求職者、投資家といったさまざまなステークホルダーのなかで、誰とエンゲージメントをつくりたいかは、企業によってさまざまですが、クライアント企業が希望するエンゲージメントを高めることが、アウルの提供する基本的なバリューです。
この考え方のもと、PR事業、ライブ配信事業、デジタルマーケティング事業の3つの主力事業を展開しています。
どのような悩みを抱えるクライアントがメインターゲットですか?
瀬戸:事業内容ごとにお客様のお悩みは異なります。商品・サービスを売りたい、というクライアントもいれば、できるだけ多くの学生からのエントリーを獲得したい、というクライアントもいます。
ただし、①認知、②理解、③信頼という3つのマーケティングフェーズのいずれか、もしくはすべてに課題を抱えているという点では、どのクライアントも共通しています。
①知られていない、②知られていても魅力が伝わっていない、③魅力は伝わっていても信頼(信用)されていない。そうした課題があるから、「買いたい・利用したい(入社したい)」とまでは思ってもらえない。それら3つの課題を解決していくことが、私たちの役割です。
どのように解決しているのでしょう?
瀬戸:PR事業であれば、お客さまの商品・サービスに関する情報を、魅力的に編集し、プレスリリースとして届けます。同時に、Webメディアやマスメディアなどに取り上げてもらえるような仕掛けを企画していきます。
メディアに掲載された記事は、読者ひとりひとりが能動的に読むものなので、一方的に押し付けられる広告と比べて抵抗感が少なく、興味を持ってもらいやすい。また、メディアという「第三者のお墨付き」を得ているので信頼も獲得しやすい。だからこそ、最適なかたちでメディアに取り上げてもらえるように、いかに魅力的なPR企画をつくるかが僕たちの腕の見せ所なのです。
ライブ配信事業では、新商品発表会や採用説明会、株主総会やIR説明会などをオンラインで実施するためのライブ配信ツールを提供しています。最大の特徴は、既存のツールよりも「おもてなし」に優れていることです。今までリアルで行っていた名刺交換や、資料配付、質疑応答などをオンライン上で実施できるので、画面の向こう側にいる人たちと、リアルイベントと変わらないエンゲージメントを形成できます。
デジタルマーケティング事業では、デジタル広告運用からSNS運用、ECサイトの運営までサポートしています。商品・サービスが認知されてから購入されるまでのカスタマージャーニーを設計し、プランを立案・実行。売上向上などお客さまが求める成果にコミットしています。
アウルがクライアントから選ばれる理由はどこにあるのでしょうか?
瀬戸:エンゲージメントを高めるために、徹底的な支援を行うところですね。
PR事業でいえば、単なるプレスリリース作成にとどまらず、必要であればイベントの企画や、インフルエンサーと組んだWeb動画の制作や拡散なども行います。つまり我々はPRと言いながら、プロデューサーに近いような役割を担っているんです。
もうひとつ重要なポイントは、企画力だけではなく、高い実行力を備えているということです。僕らは、きっとみなさんが思っている以上に泥臭く仕事をしています。机の前で企画するだけのスマートな仕事がしたいなら、他の会社に行った方がいい。お客さまと同じ場所に立ち、同じゴールを見据えて企画し、一緒に汗をかきながら走りきる。それが僕らの存在価値であり、僕らにしか出せない成果の源泉です。
アウルの事業を通じて、どのような未来を実現していきたいですか?
瀬戸:本当にいいものが、本当に必要な人に届く。そんな素敵な社会を実現したいですね。アウルを通じて、あらゆる商品やサービス、企業、そして社会で暮らす人々が輝きを増す。そんな未来を想像しています。
3.マネジメントや組織作りの方針を教えてください。
チームで成果を出せる「スペシャリスト集団」に
会社の理念を、どのように日々のマネジメントに落とし込んでいますか?
瀬戸:「アウルスローガン」というものを作り、毎月全社に展開しています。
新入社員のみなさんには、アウルバリューを印刷したクレデンシャルカードをお渡ししているのですが、バリューというのはどうしても抽象性が高く、すぐに日々の行動に落とし込むのには不向きなんです。
そこで、月ごとに意識してほしい行動指針を定めたのが「アウルスローガン」。例えば2021年2月のスローガンは、「初動を早め実効性の高い時間の使い方を!」です。具体的には、「効率良くアウトプットする為に、着手を早めよ!」ということです。これを日々目にするカレンダーの上部に表示し、執務室の入り口にも大きな横断幕で掲げるなどして、理念の浸透を図っています。
褒めて育てますか?厳しく叱って育てますか?
瀬戸:どちらかというと褒めますね。叱ることは滅多にありません。
組織のあり方はトップダウンですか? ボトムアップですか?
瀬戸:トップダウンですが、そろそろボトムアップの組織へと生まれ変わりたいと考えています。今はまさにその変革の真っ最中です。
個人主義ですか?それともチームワークを重視しますか?
瀬戸:圧倒的にチームワークを重視しています。ただ、ひとりひとりはスペシャリストですし、個として自立しています。その上でクライアントの課題を解決するために、営業とクリエイティブが一体となって、他のチームも巻き込みながらプロジェクトを進めていきます。
仕事をしていて喜びを感じるのはどんなときですか?
瀬戸:「アウルさんを選んだ甲斐があった」と言っていただくと嬉しいですね。特にプロジェクトの立ち上げ間もない時期に、大手クライアントさまがリピートで私たちを指名してくださって、「やっぱりアウルさんにお願いして良かった」と声をかけてくださったときの喜びは忘れられません。これはもちろん社員ひとりひとりのがんばりの結果。アウルという会社全体を褒められたようで、本当に誇らしかったです。
4.アウルはどんな会社でしょうか?
当たり前に人に優しくできる仲間たち
アウルの社員には、どんな人が多いでしょう?
瀬戸:優しい人が多いと思います。中途入社の方からも「みなさん親切ですね」と言われることが多いです。自分がどんなに忙しくても、誰かに質問されたら懇切丁寧に教えるとか、そういうことがみんな当たり前にできています。
会社の良い点はどこだと思いますか?
瀬戸:風通しの良さですね。困っている人がいたら、部署や職責に関係なく、誰もが相談に乗ってくれる文化があります。
会社の改善点があれば教えてください
瀬戸:社員も50人を超えてきたので、ボトムアップ型の組織へと移行を進めたいです。私たちマネジメントラインがすべてを管理するのではなく、現場のひとりひとりが自律的に判断することも大切にしていきたい。会社の成長のためには、そうした変革が必要不可欠だと考えています。
5.今後の展望を教えてください。
PRの力で日本企業のさらなる成長を支援
さらなる成長のために、今、何が必要でしょうか?
瀬戸:これまで以上に「エンゲージメント」を高める手法を確立していくことですね。特に今後はPR事業だけではなく、ライブ配信事業やデジタルマーケティング事業など、時代とマッチした施策を積極的に活用していくことが重要だと考えています。
今後目指すべきビジョンを教えてください。
瀬戸:日本のありとあらゆる企業が、もっと積極的にPRを活用するようになればいいなと思います。PRは広告と違って、大きな予算が必要ありません。極論を言えば、自社だけでもできる取り組みです。この素晴らしいPRという手法をさらに浸透させることで、より多くの企業が社会とのエンゲージメントを高められるようにしたいですね。
例えば、今度リリースする「&Live」というサービスも、そうした取り組みの一環です。従来運用していたオンライン記者会見ツールを切り出してパッケージ化したもので、10名までは無料でご利用いただけます。これを使えば、中小ベンチャーや地方企業、個人事業主でも、自社の魅力ある商品やサービスの情報を、全国、全世界に向けて手軽に発信できるようになります。このように、私たちのノウハウをSaaSのようにパッケージ化していくことで、より多くの企業を支援したいと考えています。
最後に、就活生へアドバイスを!
Message
大切なのは、できるかできないかではなく、やるかやらないかです。就活でもフットワーク軽く、いろんな社会と接点をもってみてください。
この会社いいな、この人いいな、このサービス広めたいな。対象はなんでもいいんです。いいなと思うものは人それぞれ。そのなかで自分が一番強いつながりを感じるものを見つけることが大事だと思います。
それは頭だけで考えていても決して見つからないでしょう。だから行動あるのみです!